大学編入試験体験れぽーと~落第生が挑戦するおはなし~

高専2年で留学、4年で留年の留学留年生の挑戦についてのブログ。

東京農工大学工学部電気電子工学科 3年次編入試験

はじめに

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本命その1です。

思えば、過去問を最初に解いたのも、研究室訪問に行ったのもこの大学だけでした。

電農名繊と呼ばれる理系単科大学群の一角で、一般の知名度は無に等しいです。理系で受験頑張ったひとが知ってるくらいかな。

JR中央線東小金井駅から徒歩10分。 穏やかな校風で、自然が多いキャンパス、綺麗な体育館はとても気に入っています。制御工学でやりたい研究であるマイクロハンドやペルチェ素子があったので志望しました。

試験日は7月7日~8日、合格発表は7月15日でした。

試験内容

1日目:数学、英語、物理 2日目:専門、面接 といった日程でした。

H25~28の過去問と比較すると、若干傾向が変わった気がしました。

25年度編入試験問題 http://www.google.co.jp/url?q=http://web.tuat.ac.jp/~tkakomon/hen-exam/h25hennyu.pdf&sa=U&ved=0ahUKEwjir4TYgKnOAhXC64MKHRKwBJEQFggRMAM&usg=AFQjCNGJcA3OpOc1Ie2W4LZqPpgcvMVpPw

26~28年度編入試験問題 工学部第3年次編入学試験過去問題

1日目:数学(200点、90分)

  1. 2変数関数の極値

(1)停留点

(2)極値

項が多くて停留点を出すのが大変でしたが、難しい問題ではありませんでした。

  1. 2つの曲面で囲まれた領域の体積

過去問と違う形式の重積分でした。分からなかったので図だけ書いたのですが、今思うとそんなに難しくないかもしれない。

  1. 3次元正方行列

(1)固有値

(2)条件に合った固有ベクトル

なんの捻りもなく簡単でした。過去問にほぼ同じ問題があった

  1. 一階前傾微分方程式

なんの捻りもなく簡単でした。

1日目:英語(200点、90分)

例年どおり長文が3題。

  1. 「3 times more than」という表現に3は入るのか、など数に関する英語表現のややこしさについての論述

  2. 環境に優しい製品を購入することについて

  3. 郵送物をどうやって送るか、郵便局員との会話

他に受けた大学より少し難しい感じがしましたが、ほぼできたと思います。専門で失った分をここで補えたのではないでしょうか。

「一問も確信が持てねえww」という声が聞こえてきました。英語が出来ると大分有利になります。

1日目:物理(100点、60分)

1.力学

(1)転がる円盤の頂点、中心、底部の瞬間速度

(2)転がる円盤全体の運動エネルギー

(3)静止した円盤が滑らずに動かすために加える力の大きさの範囲

(4)転がる円盤が坂を上る場合、到達する高さ

2.電磁気学

(1)同心球導体の内外の電荷

(2)導体間の電位

(3)導体間の電界(グラフも)

(4)電気容量

(5)外部導体を接地した場合の内部導体内外の電荷

(6)外部導体を接地した場合の電気容量

力学は傾向と違いましたが難しくはなかったです。久しぶりに剛体が出ました。 (1)を間違えてしまいました。 電磁気は、電界を位置を考慮せずに求めたこと以外は問題なかったと思います。グラフがあり得ない形になりました。

2日目:専門電気(200点、90分)

  1. 球体誘電体の近くに電荷を置く問題

(1)仮想電荷の大きさ

(2)仮想電荷が現れる場所

(3)働く力の大きさ

(4)電荷が動く場合に流れる電流の大きさ

  1. 電気・電子回路

(1)回路全体のインピーダンスを求める問題

(2)テブナンの等価回路

(3)YパラメータをFパラメータに直す

(4)理想オペアンプ積分回路と非反転増幅回路が合わさった問題

絶望の専門

映像法については、去年5年生の電磁気学の授業で学んだのですが、出ないだろうと思い今年は触れていませんでした。甘かった…。 という訳で電磁気は全滅。絶望! 回路の問題は例年より題数が多く、範囲が広かったです。

あちこちから「難しかった…」という声が聞こえました。平均点低いと思います。ちゃんと勉強していれば解ける内容ではあるので、まだまだ甘かった、ということですね。

2日目:面接(5~10分)

  1. 志望動機
  2. 卒業研究について
  3. やりたいこと
  4. 得意な教科
  5. 試験の出来
  6. 入学後の進路について
  7. 他に受ける大学(出てれば合否も)

終始穏やかで、話しやすかったです。3人体制でした。 鄧教授の研究室を訪問した、という話をしたのですが、 「デン教授の研究室へ~」と話したら3人とも頭に?が浮かんでいました。数秒後に「ああ、トウ先生ね!英語だとなぜかデンなんだよー」と言われました。見つけた論文にはdenって書いてあったんです。鄧とか読めなくない?(笑) 少し恥ずかしかったものの、いろいろ研究してるね、と言われたので結果おーらい。 制御工学と、大学院BASE課程についてお話ししました。

宿泊・移動

父親の単身赴任先に泊まったので宿泊費はかかっていません。ホテルは東小金井にはなさそうなので、東京駅周辺で探しましょう。

東小金井駅にロッカーがありますが、ほぼ埋まっていると考えた方がいいです。入れたい人は早く出発するかホテルに預けましょう。

これだけは知っておいて欲しい。Suicaなどの電子切符で来ましょう。Suica専用の出口がありますが、他の出口より大学に圧倒的に近いです。いつもぎりぎりになる人は覚えておきましょう。

昼食は食堂でとれます。結構おしゃれです。

農工大の編入試験を終えて

正直落ちたと思いました。あ1日目はまあまあでしたが、2日目の専門がこの様では… 合格発表の4時間前に三重の合格がわかっていたので、まあ落ちてるだろうなとあまり期待せずHPを見ると…

受かってるじゃないですか!!!

跳び跳ねまくりました。それほどの衝撃だったんです。涙まで出ました。

こうして、僕の受験は終了しました。名工には落ちましたが3勝1敗、そこそこの結果を残せたんじゃないでしょうか。

これから農工大を受ける受験生へ

留年しても受かる奴がいるんです

今までも留年しながら合格した人はいるみたいですが、僕よりひどい成績を提出した人はいないと確信しています(笑)

過去問でしっかり傾向を掴み、同系統の問題を完璧にしつつ広い範囲の問題を見ていれば、合格の可能性は十分にあると思います。H25~28の過去問の解法が欲しい人は言ってくれればあげますよ!

同じようにブログで体験談を投稿して下さった先輩、本当に有難うございました。この記事を見て農工受かった!という後輩ができたらいいですね。

Força!!